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「中国のソフトウェア著作権登録制度」

RA 兪 風雷

 中国版権保護センターによると、中国のコンピュータソフトウェア著作権の登録件数は、2006年初めて2万3095件に達し、今年上半期に登録件数は11,414件となり、最高記録を更新した。 同時に2006年の中国の正規ライセンスソフトウェア市場は、05年から88%拡大し、12億ドル規模までに成長し、三年間で358%拡大した。 また、ビジネスソフトウェアアライアンス(BSA)による「第4回世界ソフトウェア違法コピー調査」の結果によると、2006年の中国の違法コピー率は82%、損害額は54億2,900万ドル(日本は25%、17億8,100万ドル)で、三年間で10%低下し、8億6,000万ドル以上の損害を回避できたといわれている。
 違法コピー率が減少し、損害が回避できたのは、中国政府機関における正規ライセンスソフトウェア使用への取り組み、教育啓発活動や監視の強化などの要因によるものであるが、「コンピュータ・ソフトウェア保護条例」、「コンピュータ?ソフトウェア著作権登記弁法」などの法規、行政規則に基づく知財法制度の整備は、ソフトウェア著作権保護の強力な基盤となっている。
 著作権登記を行うことにより、権利者であること証明する手間を大幅に軽減することできる。また、費用も1件あたり300元で、定めに合致したものは60日以内に審査を完了して登録される(ソフトウェア著作権登録弁法第20 条)という利便さもあり、積極的に登録手続きをする企業が増えている。 登録件数の伸び率は中国ソフトウェア業界において知的財産権で保護されるソフトウェアの割合が増加していることを反映するとともに、中国の著作権に関する法的環境が改善しつつあることを示している。
 しかし、ソフトウェアの著作権登録には、ソースコードなど企業にとって秘密性が高い情報を提出しなければならないという点もあり、どの情報を提出するか、どのソフトウェアを登録するべきかについては注意する必要がある。 また、登録をすれば、登録した日に著作権が発生したと推定することはできるが、以前に創作したソフトウェアを時間が経過してから登録する場合は不利になる可能性が高いことにも注意すべきである。
 また、ソフトウェア著作権は一般著作権の表現の創作性原則と異なる面もあり、登録する際に内容を審査しているわけではないので、登録を以ってその他のソフトウェアに優先することを証明とは言い切れない。
 なお、現時点では知財保護というよりも国内産業育成が重要視されおり、法令順守とは逆に形式主義が蔓延する恐れもあるものの、中国がより健全な知財法制度に向かって行くことが間違いないだろう。

参考資料:日本の文化庁長官から「指定登録機関」の指定を受け、コンピュータプログラムの著作物の登録事務を実施している(財)ソフトウェア情報センターによると、昭和62年制度はじめから、実際の利用件数は、H16年330件、H17年489件、H18年336件、H19年前半193件で推移している。いままでの登録件数は10,373件である。


(2007/09/21 update)

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