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マイクロソフト社に対する勧告―知財と独禁法―
RA 青柳 由香
知的財産法制センターのウェブサイトでは毎月更新で知的財産法制に関するコラムを掲載することになった。 トピックは自由として、同センターのリサーチ・アシスタントが持ち回りで執筆を担当する。 第一回を担当することになったが、初回より知財そのものの題材ではないことに恐縮するが、最近の話題ということでお許し頂きたい。
先日(2004年7月13日)公正取引委員会がマイクロソフト社に対し、 独占禁止法第19条(不公正な取引方法第13項〔拘束条件付取引〕に該当)違反として排除勧告を行った。 マイクロソフト社がパソコンメーカーにWindowsOSのライセンスをするに当たり締結した契約に、 ライセンシーがマイクロソフト社及び他のライセンシー等に対してWindowsOSによる特許侵害を理由に訴訟を提起しないことなどを誓約する旨のNAP条項 (非係争条項)を含めたことが、パソコンメーカーの事業活動を不当に拘束するものとして違法行為とされたものである。
独占禁止法21条は知的財産権の行使については独禁法の適用除外を受ける旨を規定している。 しかし、実際には知的財産権に係る行為のすべてが適用除外を受けるわけではない。 本事件のように知的財産のライセンスに関する契約が独禁法違反とされる場合もあり、 これに関して公取委はガイドラインを公表している。 知的財産法は「技術の独占を認める」ものといわれることがあるが、 技術の独占的な利用を利用した市場の独占は独占禁止法上認められないということを同ガイドラインは示しているのである。 今回のマイクロソフト社の事件はその典型例と言えよう。
(2004/8/20 update)
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