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「ソウル行」
RA 五味飛鳥
WBC準決勝の日韓戦があった3月半ばの週末、我々RCLIPのメンバーの多くが、食による「癒し」を求めてソウルにいた。 朝からビビンバを食して精をつけ、夜は殊の外豪勢な焼肉を堪能し、更には冷麺、参鶏湯・・・、誠に美味、美味な旅行でした。
韓国といえば、羽田からわずか2時間という距離にあって国内の沖縄よりも近距離にあるにもかかわらず、 つい先頃までは近くて遠い国というイメージがあり、歴史的経緯からも正面切って向き合うのがやや難しい雰囲気があったように思われるが、 サッカーのワールドカップの共同開催や韓流ブームなどが相俟って、日本人にとって、昨今では正に近くて本当に近い国になってきている。
知財の分野も同様であるように思う。
韓国の知財法制は、日本の法制度に多く影響を受けており、各法の条文の立て方も相当に似通っている。 つまり、本来的に、日本法におけると同様の議論が、韓国法においても生じ易い構造となっている。 確かに、先頃までの韓国は、模倣大国、知財では後進とのイメージが強く、日本において韓国法が顧みられることは少なかったように思う。 しかし、昨今の経済成長や技術力の向上などから、例えば日本におけるとほぼ同時期に均等侵害の成立要件に関する大法院判決があり、 また、最近でも審決取消訴訟の審理範囲や侵害訴訟での権利の無効判断の在り方などのように、 法改正との関係から日本においても注目されている最新の論点に関して興味深い判決が出されており、 これらの判例の研究は日本法の研究にも役立つものとなっている。また、例えば意匠に関しては、 日本が未だ二の足を踏んでいるダブル・トラック制の導入や、やっと法案が提出されたばかりの画面デザインの保護などについて、 韓国デザイン法は既に柔軟にこれらを実現し運用しており、その成果の研究は、日本国意匠法の立法論や解釈論にも大きな影響を与え得る。
そのようなわけで、私は今後日本において韓国法の研究が相当に盛んになるであろうと勝手に予想しており、 冷麺を食しながらその方面で一級になりたいなどという野望をつらつら抱いたりもするわけであるが、 一人では冷麺すら注文できない語学力において、先ずやらねばならないことがハングルの読み方であったりする点で、 野望実現には些かほど遠いと、既にくじけ気味なのである。
(2006/4/13 update)
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