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「知的財産権収益は離婚に伴う財産分与の対象になる?」

RC 袁 藝

 夫婦財産別産制を採る日本では、夫婦の一方の知的財産権収益は離婚に伴う財産分与の対象にならないが、夫婦財産共有制を採る国では、 知的財産権収益は離婚に伴う財産分与の対象になる場合がある。
 たとえば、中国では、夫婦が婚姻関係存続期間中に得た知的財産権の収益を夫婦の共同所有とし、平等の処理権が与えられている (中国婚姻法第17条)。さらに、最高人民法院の婚姻法司法解釈(二)は、この「知的財産権の収益」を「婚姻関係存続期間において、 実際に取得した、または明らかに取得できる財産的収益」と解釈している。それにより、夫婦の一方が婚姻関係存続期間中に得た、 または明らかに得ることのできる知的財産権の収益は、離婚に伴う財産分与の対象となる。
 そこで、日本人と中国人の夫婦が離婚する際、知的財産権収益が財産分与の対象となるかどうかが問題になる。
 離婚に伴う財産分与の問題は、離婚の効力の問題として考えるのが一般的である。日本で離婚紛争が起こされた場合、 原則として、夫婦の同一本国法、同一常居所地法、最密接関係地法の順で準拠法が定められる。ただし、 夫婦の一方が日本に常居所を有する日本人の場合は日本法によるとされる(日本法例第14条、第16条)。
 そうすると、日本人と中国人の夫婦のうち、日本人配偶者の常居所が日本にある場合、または夫婦双方の常居所が日本にある場合は、 離婚の準拠法が日本法であるため、知的財産権収益は財産分与の対象にはならない。逆に、夫婦双方の常居所が中国にある場合には、 離婚の準拠法が中国法であるため、知的財産権収益は財産分与の対象になる。
 ただ、当事者にとって、これが幸か不幸かは、神のみぞ知る。

(2005/12/19 update)

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