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意匠法研究へのお誘い

RC 五味飛鳥

 弁理士の世界には幾つかの会派があり、弁理士試験の合格発表があると、各会派が一斉に合格祝賀会を催す。 裏の目的は、特許事務所が、祝賀会に集まった新人の中から適当な人材を確保することにある。
 私も、かつて試験に合格した折りそのような祝賀会で多くの先輩弁理士と名刺を交換した。 先輩達は、芸術系の大学出身である私の履歴をみると、「あー、じゃあ意匠だね」と嘆息し、 異口同音に「意匠じゃ食えないよ」とおっしゃった(私は「異口同音」という用語の実質的な意味合いを正にこのときに知った)。 結果私は、「じゃあ食ってやる」と妙な反発心を起こし、以来意匠を専門とする実務家として仕事をしている。ほどほどには食えている(はずである)。
 現在大学院で意匠法の研究をしてるが、おそらく、実務家として意匠法で食べることよりも、研究者として意匠法で食べることの方が難しい。 研究というものは、多くの対立する意見が出て、それぞれがもみ合うことによって客観性を担保するものであろう。 しかし、判例はない、論文もない、そもそも意匠ってなんだか分からないというないない尽くしで、自らの見解の妥当性の検証すらままならない。 地図も持たずに荒野をさまよっている様で、不安である。
 特許庁への意匠登録出願は年間4万件程度あり、3万件余りが登録される。年間3万件もの独占権が発生しているのである。 特許の12万件程度と較べて、さほどの遜色はないはず
(特許庁資料/http://www.jpo.go.jp/shiryou/index.htm)。 この独占権を活かすも殺すもみなさん次第。
 意匠法が待っています。研究しませんか。

(2005/06/27 update)

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