研究会実績・外国法制研究
開催イベント
コラム
他のコラムはこちら
「一つの成果、一つの知財」―北京オリンピックの後書き―
阿波踊りのエキストラ
創作インセンティヴの増大は、牛すじ1皿分か
「ヒラリー・クリントンを連邦最高裁判事に」という声
オリンピックと知的財産権
クラシック音楽の『著作者』にまつわる謎
ホーリー・カラー
自反而縮雖千萬人吾往矣
弁理士のお仕事 -ある金曜日-
アメリカのロースクール事情(3)
ハリーポッターと追及権の秘宝
幅広く人材を求めるなら
中国のソフトウェア著作権登録制度
シェーン! カムバック! ―『シェーン』事件―
「知財立国」と知財の国際的調和
耳を傾ければ
特許電子図書館
自由貿易協定(FTA)と知的財産権
只今シベリア上空
美術の著作物のフェアな使用
中国知財権保護の新たな布石
民営企業こそ中国技術革新の救世主?
中古ゲーム訴訟のその後
放送と通信の連携・融合
アメリカのロースクール事情(2)
試験科目としての知的財産法
香水の著作物性に関する欧州での裁判例
発明の進歩性と特許発明の保護・利用
「文化の多様性保護」と「著作権の保護」
ソウル行
音のない(!)音楽の著作物?!
知的財産権の権利執行における執行資源の配分
比較法研究とデータベース・プロジェクト運営〜担当者雑感
知的財産権収益は離婚に伴う財産分与の対象になる?
アメリカのロースクール事情
著作権の知識が著作物の利用を躊躇させる?
インターネット時代における著作権保護の行方
外圧と「和而不同」
急速に変わっていく韓国の知的財産権法
意匠法研究へのお誘い
「市役所前の接吻」から55年
ピーターパン法
審議会の公平性、透明性、公開性
現地調査という研究手法
中国における渉外知的財産権の準拠法
日米間の使用料課税
裁判官は弁解せず
音楽レコードの還流防止措置の是非
マイクロソフト社に対する勧告―知財と独禁法―
ピーターパン法
早稲田大学助手 今村哲也
永久著作権は、著作権者の永遠の夢である。しかし、これを一般に認めれば、文化の発展の息の根を止めることになるだろう。 著作権は一定の時期がくれば消滅し、それによって、後の世代の糧となるために、文化は発展するのである。 ところが、「男を女に、女を男に変える以外は何でもできる」といわれ、万能の権限を有するとされる英国議会には、永久著作権を認めた立法例がある。
スコットランド生まれの劇作家ジェームズ・バリー卿は、戯曲『ピーターパン』(『大人になろうとしなかった少年』)の作者である。 1929年、ジェームズ・バリー卿は、『ピーターパン』から得られるロイヤリティのすべてを、ロンドンにあるグレートオーモンドストリート小児病院に寄付することとした。 バリー卿は1937年に亡くなった。当時の英国では、著作者の死後50年までの保護が与えられていた。 そのため、バリー卿の戯曲『ピーターパン』の著作権は、1987年12月31日に消滅した。著作権は、消滅時に、小児病院の受託者に与えられた。
こうした状況の下、1988年、英国議会は、英国著作権法第301条に新たな規定を設けた。 この規定は、小児病院の受託者が、1989年8月1日以後に行われるジェームズ・バリー卿の戯曲『ピーターパン』を用いた公の実演や、 商業的発行、放送、有線番組への使用について引き続き「使用料」を得ることができるとする。バリー卿の遺志は、 小児病院がなくなるか議会がこの規定を廃止しない限り、英国著作権法制度の中で永久に守られることになった。
この立法は、英国議会の粋な計らいというべきである。法律の中に『ピーターパン』というコトバが出てくるのも面白い。 なお、我が国において、これと類似の立法が可能かどうか考えた場合、憲法上国会が行い得る「立法」の範囲に属するのかという観点から、 理論的には難しいと言わざるをえないだろう。
(2005/04/25 update)
Copyright
早稲田大学COE<<企業法制と法創造>>総合研究所
知的財産法制研究センター All rights reserved.
|
サイトマップ
|
お問い合わせ
|
ENGLISH
|